関帝廟
現在、横浜中華街にある関帝廟の建物は、四代目として再建され1990年8月14日に開廟式を迎えました。初代の関帝廟は1871年に建立されましたが、1923年の関東大震災で倒壊しました。再建された二代目の関帝廟は1945年、第二次世界大戦中の空襲で焼失し、三代目の廟も1986年に原因不明の火災に見舞われました。
構築部分のほとんどを中国から取り寄せ、多くの中国出身の大工職人が腕をふるいました。本道から廟への入口両側に並ぶのは北京より輸入された雲龍石で、4.5トンもの重さがある一枚岩を彫り出したものです。楼門の上部を飾る極彩色の龍の屋根瓦は、本殿入口前に立つ4本の装飾豊かな柱と同じように台湾で作られ、細部まで気を配って横浜へ運ばれました。
中国式の線香と金紙は受付で購入できます。参拝の作法やおみくじは、係りの者が本殿内全体を通してお手伝いいたします。
本殿内部
玉皇上帝
中国の神話では、玉皇上帝はすべての神の君主であり、天と地の統治者です。それゆえに、玉皇上帝は世界の平和と、人の生活にかかわるすべてのことを守ります。関帝廟の天井は、玉皇上帝が住んでいると言われる天空を拝むように、天を仰ぎ見る形になっています。
主神 関聖帝君
道教の称号「関聖帝君」と呼ばれることが多い主神は、しばしば赤い顔で描かれる武神であり、苦難に立ち向かう誠実さ、強さ、勇気の象徴です。いつしか慈悲の心をあらわすようになり、今日では一般的に金運の神様として崇拝されています。